WEBコンサルタントを目指す上で避けては通れない「SEO(Search Engine Optimization)」。
SEMのコンサルタントやWEBディレクターの方でも実際良くわかっていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本日はSEOはよく聞いたことがあるけど、実際よく知らないという皆様向けに、WEB代理店でコンサルタント経験のある私が
手前味噌ながらSEOって実際どういう仕組なん?って部分をご説明いたします。
目次
1.そもそもSEOって?
SEOとは、「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」という意味です。 つまり、GoogleやYahooなどの検索エンジン(検索サイト)で、特定のキーワードで検索した際に上位に表示されるための対策のことです。
一般的に、ウェブサイトの訪問者の大半は、検索サイトから何らかのキーワードを検索した結果としてウェブサイトを訪れます。 そして、ECサイトや、ウェブサイトを活用したサービスで収益を得る場合、アクセス数は収益に比例します。 検索時の表示の順位を上位に上げるためのSEO対策は、アクセス数を増加させるために非常に重要です。
SEOのルールは、Googleなどの検索エンジンを運営する企業が独自に決めています。 基本的には「より良いウェブサイトを上位に表示する=ユーザーの検索結果への期待に応える」ことが前提となりますが、ルールを構成する要素は多岐に亘り、検索順位を規定する計算式は、複雑なものとなります。 そして、検索結果の固定化を防ぐために、この判断の基準は常に改変されており、完全に非公開となっています。
こうした背景から、SEO対策の実施においては、「完璧な対策」というものが講じられなくなっています。 SEO対策を実施する企業などは、多額のお金をかけて検索サイトの動向を調査していますが、検索サイト側によるルールの変更により、常にSEOのルール変更を詳細まで把握してはいけない形となっています。 そのため、SEO対策の実施は、一般的にはそれなりの手間と金銭的コストがかかるものとされています。
2.Googleの検索の仕組みを正しく理解しよう
ウェブサイトが検索結果に表示されるまでの流れは大きく分けて4つあります。
Discovery、Crawling、Indexing、Servingの4つです。
今回より各ポイントにおいてSEOとしてどのようなところに意識するべきかをご紹介いたします。
■参照
Google検索サービス 検索の仕組み
https://www.google.com/insidesearch/howsearchworks/index.html
【Discovery】ディスカバリー
文字通りウェブページを発見することからGoogleの情報収集が始まります。
どんなに優れたページもGoogleが存在を認識できていなければ検索結果にいい影響がありません。
インターネット上のサイトの数は2014年に10億を超えました。ウェブページは一生をかけても見きる事ができないボリュームまで成長しています。
対象のページが古くからある既存のサイトであれば、サイト内のリンクからクローラーが
訪問するかもしれませんが、まったくの新規のサイトである場合は、どこか別のサイトで紹介された際のリンクを経由するか、
Search Console(旧Webマスターツール)からサイトマップをGoogleに通知しない限り、ページが発見される可能性はかなり低くなってしまいます。
サイトマップや、クローラーを効率よく巡回させる為の内部リンク、別サイトから誘導させる外部リンクは非常に重要な役割を果たします。
Search ConsoleのFetch as Google機能を使うことで、特定のページのクローリングを促せるので、こちらも有効な手段です。
【Crawling】クローリング
ページを発見したら、Googleはそのページの把握を開始します。
そのページがどのようなことについて書かれているのか、どんな内容なのか、どれくらいの情報量なのか、このページが紹介されているページは他にないか、
画像は使っているのか、サイト内でこのページが一番詳しいページなのか。
ユーザーからはどのように見えるページなのか、表示速度は早いのか。このように、様々な観点からページの情報を取得し、解析を行います。
したがって意識するポイントは非常に多岐に及びます。
・ページの内容をしっかりと伝えること(メタ情報の最適化)
・効率良くクローリングさせること(リソースブロック、内部リンク)
・利用しやすいページである事(モバイルフレンドリー、ページスピード)
・似たようなページを存在させないこと(重複ページ、多言語ページ)
上記のようなSEOの施策で良く登場する項目が多く存在しています。
【Indexing】インデックス
Googleでは、クローリング時にサイトの情報を収集した後、インデックスを作成することで、検索対象の正確な場所を把握します。インデックスとは非常に様々なシーンで用いられる用語で、それぞれ異なる意味で使われます。
本来インデックスとは「索引」「見出し」などの意味をもつ言葉で、データベースに関わるシーンで用いられる際には、格納されたデータをより早く検索したり抽出できるように作られる索引データのことを言います。
本の巻末に収載されている索引と同様に、Googleのインデックスには、単語と単語が使われていたページに関する情報が含まれています。検索を行うと、まずはアルゴリズムに従ってインデックスから検索キーワードに対し適切なページを見つけます。
構造が複雑になったりサイト階層が深くなりやすいサイトである場合には、検索エンジンクローラーにより適切により早くデータを収集してもらいインデックスさせるための配慮は必要不可欠です。
クローラーへの配慮をおろそかにした結果、折角公開したページがなかなかインデックスされなかったり、正しく認識されないといったことは特に珍しいことではありません。
いくら頑張ってSEOのためにコンテンツをサイト内に用意していても、インデックスされなければ意味がありません。
【Serving】サービング
サイト内での可読性や操作性、などユーザビリティに関わる部分をクローリング・インデックス時にGoogleは評価しています。
実際にユーザーがウェブサイトの中でどのような行動をしているのか、どのページからサイトに流入してどのページで離脱しているのか。
サイト内のUIと実際にユーザーが利用した結果として残るUXの部分で評価されます。
また、2014年ごろからスマートフォンで閲覧した場合に表示をスマホ専用にカスタマイズされているサイトが高い評価を受けるようになりました。
スマートフォンで検索すると、検索結果に「スマホ対応」と表示されますよね。モバイルフレンドリーと呼ばれ、スマホ対応しているだけで検索結果にいい影響が出るといわれています。
PC用URLとスマホ用URLを統一して表示すること
もしもあなたのサイトのURLが「PC用URL」と「スマホ用URL」で別々の場合、こんな問題が起こります。
・URLのシェアをする時に困る
あなたはURLを友達に送ったりソーシャルで共有したりする際に、そのURLがスマホ用かPC用かを気にしますか?ユーザーは、今見ているURLをそのまま共有する方が楽なはずです。
・Google等の検索エンジンに対応
検索エンジン大手のGoogleはURLが1つであることを推奨しています。検索エンジンの結果をクリックした時に、PCユーザーもスマホユーザーも便利に閲覧できる環境が整います。
スマホでもPCでも見やすいレイアウトに
スマホ用サイトでは、スマホ画面の大きさに合わせた幅・文字・画像が求められます。
また、フラッシュやジャバスクリプト等、一部のスマホでは表示できないメディアファイルは避けましょう。
操作がしやすいこと
2つの点に気を着ける必要があります。
一つ目は、マウスがなくても使いやすいこと。「マウスオーバー」は、画像の上にマウスを載せただけで操作ができますが、スマホにはマウスがありません。
従って、マウスオーバーは使えません。その他マウスがないと出来ない技術は避ける必要があります。また「ポップアップ」と良い、画像を新しいウィンドウで拡大して開く技術も、スマホでは好まれません。
二つ目は、スマホは指で操作をするということ。例えば小さなボタンが密集していると、誤って隣のボタンをタップしてしまうかもしれません。また、例えば、画面の大半をボタンで占めていると、画面スクロールする際に誤ってボタンをタップしてしまうかもしれません。
東京で電車に乗ると、車内で立ちながらスマホ画面を操作しているのを見かけます。そのような環境でも操作しやすいサイトデザインを意識すると良いでしょう。
表示速度が充分に速いこと
ガラケーが流行っていた頃には、インターネットを閲覧すれば閲覧するほど月額料金がかかる従量課金制の契約プランが主流でした。そのため、ガラケーを対象とした携帯サイトでは、画像をなるべく使わず、絵文字や文字を多く使用したサイト構成になっていました。
スマホでは、ダウンロードできる情報量が増え、スマホ用WEBサイトでも、画像や動画を埋め込むのが当然です。ここでサイト管理者が気をつけるべき事は、WEBサイトを開いて最初の画面が表示されるまでの時間です。
ユーザーの待ち時間が1秒を超えると「待機」しているとの印象を強くもちます。逆を言えば、最初の表示を1秒未満にすることができれば、快適なスマホサイトを提供できるわけです。スマホサイトを設計する場合は、最初の画面の表示時間を短縮化することを考える必要があります。
■参照
サイトの表示速度を測定できるサイト【PageSpeed Insights】
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/?hl=ja
掲載コンテンツの注意点
PCから見たWEBサイトを、事前にスマートフォンにURLを送っておき、出先にスマホでも開こうとした経験はないですか?
この場合、ユーザーは、スマホで開く時も、PCで開いた時と同様の体験ができることを望んでいると推測できます。
このように、ユーザーはWEBサイトを様々なデバイスで開き、それぞれで同じ体験ができることを望みます。従ってサイト管理者もそれを提供することが望ましいと言えるでしょう。
つまり、スマホサイトとPC用サイトの掲載する情報量を同等にし、また、特定のコンテンツを探しやすいようにカテゴリ分類をうまく設計することが求められます。
3.SEO初級編のまとめ
SEOは時期によって評価軸がどんどん変わっていきますが、本記事で書いた内容は基礎中の基礎と言えます。
評価軸が変わろうとも、基礎知識として覚えておくことをおすすめします。